皇太子殿下3度目のご来伯 ブラジル日系社会代表レセプション サンパウロ新聞WEB版より
9グループ代表者にお言葉かけられ
ブラジリア連邦直轄区の在ブラジル日本国大使公邸で18日午後4時半から同5時15分まで、「ブラジル日系社会代表レセプション」が開催され、皇太子殿下が出席し、日系団体代表者と懇談された。皇太子殿下は、1982年に国際親善公務で初来伯。2008年の移民100周年時に続き、今回で3度目のご来伯となった。レセプションでは、大使館管轄エリア、在サンパウロ(聖)総領事館管轄エリアなど、それぞれ各公館管轄区の日系団体などに分けられた9グループを巡回して、お言葉をかけられた。ブラジル各地から集まった日系団体代表者らは、皇太子殿下からのお言葉を真摯に聞き入っていた。
午後4時42分に始まったレセプションでは、在ブラジル日本国大使館の山田彰特命全権大使に案内される形で、皇太子殿下が9つに分けられた各グループと順番に懇談。殿下は黒のスーツに身をまとい、赤色の柄が入ったネクタイを着用して姿を見せられた。
大使館管轄の日系団体では、日本語教師団体であるブラジル日本語普及協会の三分一(さんぶいち)貴美子理事長が「日本語学習者が東京五輪に向けて増えつつあります」と報告すると、皇太子殿下は喜ばれた。
在聖総領事館管轄の日系団体では、日系社会の医療分野を支えるサンパウロ日伯援護協会の与儀昭雄会長に、殿下が「いい仕事をされていますね」と称賛されていた。
ブラジル日本文化福祉協会の呉屋春美会長は移民110周年祝賀行事が始まっていることを報告。皇太子殿下から「各地でやられるのですね。ご成功をお祈りしております」と励ましの言葉をかけられていた。
また、移民110周年委員会の菊地義治実行委員長は「若い人たちが移民110周年に参加して、未来を開拓していってほしい」と思いを語り、殿下から「式典では、どんなことをされるのですか」と質問を受け、「日本文化・食文化を盛り込んだ式典になります」と説明した。
ブラジル日本都道府県人会連合会の山田康夫会長は「今年は日本祭りと(同周年記念)式典を一緒に行うために準備を進めています」と皇太子殿下に伝え、「ご準備が大変でしょうね。成功を祈っています」と励まされた。
在リオ総領事館管轄内の日系団体では、リオ州日伯文化体育連盟の鹿田明義会長が「リオは日系人が少ないので、我々が頑張って日本文化を普及しています」と報告し、皇太子殿下は喜んで聞き入った。
在レシフェ総領事館管轄の日系団体では、サルバドール日伯文化協会のゴテ・カワノ・イザンジェラ会長が活動を紹介。殿下から「多岐にわたり、活躍されていますね」と称賛された。
在ベレン領事事務所管轄のパラー日系商工会議所の山田輝雄会頭も活動を紹介し、「次にブラジルへ来られる時は、パラー州にもお越しください」と懇願していた。
在マナウス総領事館管轄では、ロライマ日伯協会の福田ミチエ会長が「非常に若い団体ですが、昨年外務省の支援を頂き、会館を建てました。感謝しております」と述べ、「会館を拠点に、現地で日本文化を残していきます」と伝えた。
各グループとの懇談を終えられた皇太子殿下は、拍手で見送られながら会場を後にした。
皇太子殿下は、今回が皇太子として最後のご来伯、外国訪問になり、来年5月1日には天皇に即位される。
2018年3月20日付